FXってなんだか儲かりそう。そう思って深く考えずにFXの世界に入り、あっという間に資金が尽きて市場から消えていく初心者投資家は少なくありません。FXは投機に近い投資です。正しい知識とテクニックで挑むことが不可欠なのです。そこでこの記事では、FXで勝ち残るコツを紹介します。
まずは攻めより守り!資金管理をしっかりとする
自分のお金を守る唯一の手段が資金管理です。資金管理をおろそかにすると、あっという間にFX用の投資資金が無くなってしまいます。ほとんどの人は、トレードスキルを得る前に資金が無くなって市場から消えていきます。
実際に元本の3割を失うと、プロですらその損失を回復するのは困難になります。例えば10万円が元本として、それが3割減って7万円になったとします。もとの10万円に回復するためには、3万円の利益を出さないといけません。3万円÷7万円=約42%です。トレードで42%の利益を出すのはプロの投資家ですら難しいことです。
初心者は少額からトレードをすることから始め、まずはFX相場で生き残ることを考えるのが必要です。トレードの際には負けることを想定して資金管理を行うことが必要です。たかが資金管理、されど資金管理ということを肝に銘じておきましょう。
証拠金とレバレッジを理解する
FX口座に入金しているお金を証拠金と言います。FXが日本語で「外国為替証拠金取引」と呼ばれているのは、この証拠金を元に取引しているからです。仮に1$のレートが116円だったとしましょう。FXの場合、1万ドル買うのに証拠金として1万ドル(日本円で約116万円)を用意する必要はありません。
FXではレバレッジという仕組みで、証拠金の最大25倍の外国為替の取引をすることができるのです。ですから、1万ドルの取引をしようと思えば、最小で116万円÷25=46400円あればよいことになります。
ただし、25倍ギリギリにしてレバレッジをかけると、あっという間に証拠金はなくなります。先ほどの例で、5万円を証拠金にして1万ドルの取引をすれば、余裕資金はあと3600円です。1万ドルの場合、10銭為替が動くと1000円動きます。すると、36銭マイナス側に為替が動くとそこで証拠金不足、強制決済(ロスカット)となってしまうのです。
5万円入金であっという間の3600円の損失は、率にして28%です。いきなり回復不可能といわれる30%の損失まで転落です。
このように、レバレッジをかけすぎるとリスクが上がるので、初心者のうちはできるだけレバレッジを抑えて少額の取引をすることが資金管理のコツです。
損切りと利食いを確実に行う
利益はできるだけ引っ張り、損はできるだけ早く切るのが勝ち残るコツです。負ける人の場合、利益はすぐ確定し、損は認めたくないからなかなか損切りをしないのです。そうすると、9回のトレードでコツコツ積み上げた利益をわずか1回のトレードで失う、ということになります。「コツコツドカン」と俗に言われます。コツコツ貯めた利益を1回の負けトレードでドカンと失うことが由来です。
「損小利大」が勝つトレードスタイルで「損大利小」が負けるトレードスタイルです。
損切りの方法
どこまでマイナスになったら損失を確定させるかを決めておくことが、何よりも重要です。例えば、50銭マイナスになったら損切りする、と決めたらそれは必ず守るのです。自分の意志に自信がなければ、強制的に損切りを確定させる「逆指値」のオーダーを入れておくのが得策です。
もう少し待ったら、また元の水準に戻るかも、と損切りポイントをずらすのは厳禁です。そのまま損失が拡大して市場から消えていくのがFXの世界なのです。プロでさえFXの勝率は5割程度と言われています。負けトレードを引きずらないことが大切です。
利食いの方法
損切りとは逆に、利食いは出来るだけ引っ張るのが勝ち残っているFXトレーダーの特徴です。今利益を確定させないと、利益が減ってしまうかも、と少しプラスになったらすぐに利食いしてしまうのが負けているトレーダーの特徴です。テクニカル指標に基づいて淡々と利食いをします。自分の欲や恐怖に駆られての利食いは、利益は出ていてもそれは負けトレードです。
調子の悪い時は休む
「休むも相場」という言葉があります。悪い流れというのは理屈抜きで実際にあります。買ったらそれが天井、売ったらそれが底、というのを、テクニカル指標に従っていても繰り返す時があるのです。
また、FXは土日以外24時間取引が可能なので、生活が乱れやすくなります。生活が乱れると心も乱れて、正しい判断ができなくなります。
ずっとポジションを持ち続けるだけが相場ではありません。調子の悪い時は一度相場から離れて、客観的に値動きを見てみることが勝つFXトレーダーになるコツでもあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。資産管理とトレードルールに従うことが、勝ち残るコツという事がおわかりいだけたと思います。資金管理、テクニカル指標、損切り、利食い。すべてにおいて感情を交えずやり遂げることは、実は非常に難しいことです。ルールを管理するということはメンタルを管理するということなのです。
少しでも気を抜くと、足元をすくわれてしまいます。まず「勝つ」ことよりも「生き残る」ことを目標に相場に向かい合って、長期スパンで勝利を勝ち取りましょう。