「初心者にはデイトレードがやりやすいって聞いたけれど、やり方はどうすればいいんだろう?」

「そもそも、トレードにはどんな種類があるの?」

 

FXをやり始めてあまり時間がたっていない人で、同じような疑問をお持ちの方も少なくないでしょう。確かにデイトレードは、FXを始めて間もない人や、副業トレーダー、主婦の方や学生さんにもやりやすいトレード方法です。

 

しかし、いくらやりやすいトレード方法であっても、ポイントを押さえていなければなかなか成果は得られないでしょう。

 

そこで、今回は、デイトレードの特徴や、トレード時のポイント、注意しておきたい点等を、わかりやすくご紹介していきたいと思います。この記事を読んで、ぜひ、自分のトレードに生かしてみてください!

デイトレードとは?

デイトレードとは

 

デイトレードとは、ポジションを翌日に持ちこさずに、その日のうちに取引を終える1日を単位としたトレードの方法です。

 

デイトレードのほかには、「スキャルピング」「スイングトレード」、そして、主にスワップポイントねらいの「長期トレード」があります。

 

デイトレードはポジションの保有期間としては、スキャルピングとスイングトレードの中間で、トレードは1日に1回~数回行います。

 

他のトレードスタイルにはないメリットもあり、FXの経験が浅い人にもやりやすいトレード方法です。

 

トレードの種類と主な特徴

 

デイトレードの特徴

 

デイトレードには次のようなメリットがあります。

 

・スプレッドをあまり気にしなくてよい

 

スキャルピングは1日に数十回から多いときは100回以上の取引をすることもありますが、デイトレードは多くてせいぜい10回くらいまでです。スプレッドは安いに越したことはありませんが、スキャルピングのときほど気にする必要はありません。

 

・精神的に負担が軽い

 

デイトレードはその日のうちに取引を完結させるトレードです。「寝ている間にロスカットされたらどうしよう。値動きが気になって眠れない」などということはありません。

 

また、スキャルピングほどには集中力や瞬間的な反応は必要ないので、トレードが終わるとぐったりと疲れてしまうなということもありません。

 

・時間的な裁量が広い

 

自分がトレードできる時間に、チャンスがあれば取引をする。というスタイルなので、気軽にトレードができます。また、ゆっくりとチャート分析ができて、シナリオが立てやすいというメリットもあります。

 

デイトレードをするときの4つのポイント

 

では、デイトレードをするときにどんな点に気を付ければよいのでしょう。

 

次に、デイトレードで成果を上げるためにやっておきたいことを4点あげてみましたので参考にしてください。

 

1.有利な時間帯を利用する!

2.トレンドの波に乗ろう!

3.2つの時間足チャートで環境認識!

4.トレンドラインでねらい撃ち!

 

有利な時間帯を利用する!

 

ポイント1つめは、有利な時間帯を利用することです

 

相場には値動きが活発になる時間帯があります。その時間帯にトレードをすることで、より成功率が上がります。

 

【USD/JPYの時間ごとの値幅】(時間はグリニッジ標準時。日本時間は+9h。)

参考:「My fx Book」 HP

 

取引が活発になる時間帯は次のとおりです。

 

東京市場が活発な9時~11時

ロンドン市場が活発な15時~18時

ニューヨーク市場が活発な21時~24時

 

デイトレードに最も有利な時間帯は、20時~24時ころになります。ロンドン市場に加えてニューヨーク市場もオープンしている時間帯だからです。

 

自分の生活スタイルに合わせて、有利な時間を選んでみましょう。

トレンドの波に乗ろう!

 

エントリーはトレンドフォローの手法で行いましょう。

トレンドフォローはトレンドと同じ方向にエントリーしていく手法で成功率が高いからです。

相場は、基本的に3つに状態に分けられます。①上昇トレンド(右肩上がり)、②レンジ(横ばい)、③下降トレンド(右肩下がり)です。

 

エントリーは、上昇トレンドの時に買い(ロング)のポジションを持つようにし、下降トレンドの時には売り(ショート)のポジションを持つようにします。

 

レンジなどで行う逆張りという手法もありますが、まずはトレンドフォローに徹しましょう。トレンドフォローが、FXで最も利益を上げやすい方法だからです。レンジのトレードがうまくいかず、含み損が増え続けるえるというのは、トレードをやり始めた頃によくあることです

 

2つの時間足チャートで環境認識

 

【同じ時刻における4種類のチャート図】

まず、「チャート」や「時間足」とは、なんでしょう?

 

相場の値動きをグラフ化した表を「チャート」とよびます。上の4枚の表はチャートです。

チャートは上のような記号が折れ線グラフ状に連なってできていますが、この記号を「ローソク足」といいます。「時間足」はある一定の時間を表す記号ですが、ここではローソク足のことになります。

 

ローソク足は、1本ができ始めてから完成するまでの時間によって呼び方が決まります。例えば、1本が1分ででき上がるローソク足を1分のローソク足(=1分足)といいます。

 

同じように、ローソク足1本が5分でできるものが5分足、15分でできるものが15分足、1時間でできるものが1時間足、4時間でできるものが4時間足です。他に、8時間足や、日足(1日)、週足(1週間)、月足(1か月)もあります。

 

ですから、上の4枚の表は、それぞれ5分足チャート、15分足チャート、1時間足チャート、4時間足チャートと呼ばれ、ローソク足1本のできる時間が異なっています。

 

次に、「環境認識」とは何でしょう。

 

環境認識とはチャートを用いて相場の状況を把握することです。

 

例えば、「上昇トレンド」、「下降トレンド」、「レンジ」といったことも、大切な環境の一つです。

 

では、2つの時間足チャートで環境認識をしてみましょう。

 

ポイントは短期の時間足チャートと長期の時間足チャートを組み合わせて環境認識することです。

 

なぜなら、短期の時間足チャートが好条件でも、長期の時間足チャートの条件がよくない場合、短期の時間足チャートの好条件は長続きしないからです。

 

例えば、上のチャートでいえば、短期足である5分足や15分足のチャートを見ると、右肩上がりの上昇トレンドが発生しています。ここで、長期足である1時間足や4時間足のチャートもみてみると、同じように右肩あがりの上昇トレンドが発生しています

 

そこで、絶好の買い(ロング)のエントリーチャンスであるという環境認識ができます。

 

短期足のトレンドと長期足のトレンドが一致している時のトレンドフォローは勝率が高くなるからです。

 

このように、短期足チャートと長期足チャートを組み合わせると、より確実な環境認識ができるのです。短期足チャートだけでなく、同時に長期足チャートも確認して、エントリーするようにしましょう。

 

 

トレンドラインでねらい撃ち!

 

いよいよエントリーです。エントリーのタイミングはどのようにして決めればよいのでしょう。

 

今回は、FXを始めたばかりの人にもわかりやすい、「トレンドライン」を使ったエントリー方法を紹介したいと思います。

 

ここでは、上昇トレンドを例に挙げて説明していきます。

トレンドラインとは、上昇トレンドの場合、安値と安値を結んで延長したラインのことです。(図中:ピンクのライン)(下降トレンドの場合は高値と高値を結んだラインになります。)

 

ロ―ソク足は、いったんある程度上昇した後に、少し下降したり横に移動したりしながらトレンドラインに近づいていきます。これを「押し」「調整」といいます。

 

そこで、今度はその押しの高値を結んでラインを引くと、トレンドラインと交差する線が引けます。これを切り下げラインといいます。(図中:緑のライン)。

 

エントリーのタイミングは、再びローソク足が上昇し始め、切り下げラインを完全に抜けたタイミング行います(図中:水色の矢印)。

 

ローソク足が切り下げラインを上に抜けた後に、1度戻ってくることもあるので、再び上昇するまで、慌てずにじっくりと観察し、十分待ってからエントリーです。

 

そして、このとき忘れずに損切を入れます。

 

損切は、エントリーポイントに近い安値(直近安値)に設定しましょう(図中:黒のライン)。ローソク足がこの位置を超えると、さらに下降していく可能性が高くなり、含み損が増えてしまうからです。

次第にローソク足の上昇の勢いがなくなり、上昇が下降に転じるタイミングで、利確をしましょう。

 

これで、トレードの一連の流れが終了します

 

ここでトレードをするときに注意しておきたいことに触れてみます。

 

「トレード中に損切りされそうになり、つい、損切幅を広げてしまおうとする。」こういう気持ちになるのは誰も同じです。筆者もその気持ちがとてもよくわかるのですが、損切は決して最初に決めた場所から動かしてはいけません。

 

損切を置く目的は、少額の損失を犠牲にする代わりに、多額の損失から自分の資産を守ることです。トレードをするときの安全装置のようなものです。心を強く持ちましょう!

 

また、損切りされてしまうと、損失を取り返そうと躍起になって、すぐにポジションを持ちたい気持ちになりますが、それもやめておきましょう。

 

このようなトレードは失敗に終わることがほとんどです。おそらくクールな頭での、冷静な判断ができなくなっているからでしょう。

 

こういう場合は、しばらく時間をおいて、また、翌日にでもトレードをすることをお勧めします。

 

トレードでは、技術や知識も大切ですが、メンタルを自分でコントロールしていけることも大変重要です。

まとめ

 

さて、デイトレードのイメージをつかんでいただけたでしょうか。

 

デイトレードで勝率を上げるポイントは次の4つでした。

 

1.有利な時間帯を利用しよう!

 

値動きが大きく、自分の生活スタイルに合った時間帯にポジションを持ち、利益をあげましょう。20時~24時頃が最もおすすめの、トレードのゴールデンタイムです。

 

2.トレンドの波に乗ろう!

 

上昇トレンドや下降トレンドが発生した時がトレードチャンスです。トレンドのむきに合わせた順張りこそが勝利への近道です。

 

3.2つの時間足チャートで環境認識!

 

短期足チャートだけでなく、長期足チャートも使ってトレード環境を認識しましょう。どちらも同じ向きにトレンドが発生したときにぐっと勝率が上がります。

 

4.トレンドラインでねらい撃ち!

 

トレンドラインを使ってエントリータイミングを絞り込みましょう。切り下げライン(下降トレンドでは切り上げライン)抜けまでじっくり引き付けて、大きな利幅を狙いましょう

 

最後に通貨ペアについて補足すると、まずはトレードの発生している通貨ペアを候補とし、次のポイントを満たせば、ベストチョイスになると思います。

 

①コスト面で考えて、スプレッドの狭い通貨ペア

②利確の幅を考えると、値動きがある程度ある通貨ペア

 

米ドル/円、ユーロ/米ドル、ユーロ/円、ポンド/米ドルなどにトレードが発生していれば、トレードチャンス到来です!